金髪が似合う彼
「大丈夫か?」「え?あ、はい…」「鞄、これ?送ってくから帰ろうぜ」「え、でも…」「なに?こんな不良とは歩きたくない?」「そ、そんなことないです!」「じゃ、いいだろ。
いくぞ」彼は私の鞄を持つと、私の手首を掴んで歩きだす。
誰もいない廊下を歩いていると、無意識に足が止まってしまい、彼が振り向く。
「どうした…ちょ、なんで泣いてんだよっ」「ご、ごめんなさ…っ」「……こっちおいで」彼は周りを見回すと、私の手をひいて、空き教室に入った。
「ごめんなさいっ、すぐ、止まりますから…っ」「いいよ。
怖かったんだろ?」「っ、はいっ…」「もう、大丈夫だから」ぽん、と頭に手が置かれる。
その優しさに、また涙が溢れてくる。
彼は少し困った顔をして、逆援交際に流れる涙を拭ってくれた。
「これからは、気をつけないとだめだよ?」「は、い…っ」「…だめだ、ごめん…」「へ…」それは、一瞬のことだった。
でも、唇に残る感触が、彼にキスされたんだと伝えてくる。
「山下、先輩…」「ごめん…俺、あいつらと何も変わらないな…」「な、んで…キス、なんて//」「すき、だから…ずっと、お前のこと、見てた…」彼は小さくごめん、と呟き、教室から出ようとする。
その腕を掴んで、引き止めた。
「…いかないで、山下先輩…」「おかもと…?」「私も、山下先輩のこと、ずっと見てました…すき、です…」「え、ほんとに…?」「は、い…//」恥ずかしくて俯くと、ふわり、と彼に抱きしめられた。
「…ゆき」「え、あ、はい…?」「…悠紀、これからは、俺が守るから…」私の背中に回っていた彼の腕に力が入る。
躊躇いながら、彼の背中に腕を回した。
「…りゅう、せんぱい?」「ん?」「だいすき、です…」「おれもだよ」彼は少し身体を離して、私の額に軽くキスをしてくれた。
私の恋人は、金髪の不良だけど、優しくてかっこいい人です。